シゲせんせーの講演会に行ってきた

12月2日(月)にあったシゲせんせーこと鈴木茂義さんの講演会に行ってきました。

 

「シゲはシゲだから」その一言がうれしかった~教員でゲイのぼくだから伝えられること~

 

◆きっかけ

ゲイであることをオープンにしている人に会ってみたいと前々から思っていて、ネットで調べたら偶然出てきた。シゲせんせーのYoutube動画を以前にも見たことがあり興味を持っていた。

 

◆レポート

ゲイバーやイベントには行ったことがあるけど、どちらも夜。まっ昼間にこういう場に行くのは初めてのことだった。

 

小降りの雨の中会場のイーブルなごやホールに到着。広めの会議室のようなところでやっているのかな?と勝手に考えて催し案内を見るも見つからず。受付の女性に尋ねると3階のホールです、とのこと。よくよく見ると施設入り口の一番目立つところにシゲせんせーの写真と案内札が立っていました^_^;

 

エレベーターで黒いコートを着た女性と乗り合わせ、軽く緊張したような立ち居振る舞いから「この人は当事者の一人のような気がするな」と勘ぐる。僕も向こうから見たらそう見えてるんだろうか。

 

と、ふだん以上に自意識過剰になりながら3階に到着。平日の昼にも関わらず会場のホールは人で溢れていました。350席あるそうです。上の方の席を見渡す余裕がなかったので何割くらい埋まってるのかは分からなかったけど、ざっと8割以上が女性でした。数人のグループで来ている方が多く、一人で来ている人もポツポツといったところ。年齢層は幅広い。ただ、時間帯的にも3・40代〜が主な層でした。

 

開始5分前という遅めの到着だったこともあり、さっきも書いた通り周りを見渡す余裕もなく入り口入ってすぐ前方の列に着席。ここにきて「もし知り合いがいたらどうしようかな」という気持ちになる。思った以上に人が多くて、一人くらい知り合いがいてもおかしくない雰囲気だった。男一人はちょっと浮いていて、見る人が見たらすぐ分かるよなーと思いつつ、誰とも目を合わせられないままシゲせんせーの登場を待ちました。

 

◆講演スタート

左手に司会の男性。紹介があって、シゲせんせー登場。とても穏やかな雰囲気の方だ。動画でも感じていたことだけど、生で見るとその人の持つオーラみたいなものがより感じられる気がする。

 

この日のテーマとしてよく出たものは「LGBTQ、ゲイ、多様性、多層性、教育」といったもの。90分間のうち、始めの30分ほどはシゲせんせーの生い立ちやゲイとしての気づき、それをオープンにしていくようになったきっかけ、家族や友人へのカミングアウト、教育現場の小学校での生徒とのやり取りのことなどについて話してくれていた。

 

「周りの人たちにカミングアウトし、『シゲはシゲだからこれからも付き合いは何も変わらないよ』という言葉をもらう度、自己肯定感がグッと上がった気がします」と言っていて、そうだろうなあと思った。お父さんとの衝突など一筋縄ではいかないこともあったようだけど、その時期を経てこうして講演の場に立つシゲせんせーは本当に自然体で「そのままでいいんだよ」と存在が語っているようだった。

 

カミングアウトの是非はその人によるし、「こうすべき」というルールはない。ただ、こういう人がいてくれるのは心強い。

 

今回初めてLGBTQについて触れる人たちのために、性について話す時間も多く取っていた。性自認や性的志向のグラデーションの話。当事者の一人としてすんなり理解できることなんだけど、実際は自分も会ったことのない人たちが多くいるわけで、全然知らないことの方が多そうだなと思って聞いていた。

 

講演の後半は学校の中でどうやって当事者の子どもたちと関わっていくか、というテーマだった。ここは割愛するけど、学校にできること・地域にできることがあり、このエリアにある支援グループの紹介もされていた。

 

◆個人的に印象に残った一言

特に印象に残った言葉が二つある。

 

・生徒たちに「素直であれ」「誠実であれ」と言っているにも関わらず、自分自身が「素直で誠実」でないという自己矛盾に苦しんでいた

・発達の仕方は人それぞれ。自分もこだわりが強い部分があったりして、自身定型発達ではないなと感じている

 

一つ目のことは、当事者でクローゼットの人ならば誰もが多かれ少なかれ感じていることだと思う。それを「矛盾」とまで言ってしまうことがシゲせんせーのこだわりであり、いい意味で「嘘がつけない」人柄だと感じさせられた。

この辺りはカミングアウトの話と同じで、それこそ本人が気にしていなければ大きな問題になるものではないと思う。こう書いている時点で伝わっていると思うけど、僕はどっちかと言うとシゲせんせーの考えに共感した。というか、そういうモヤモヤがあってこのイベントに参加したようなものだから、シゲせんせーの口から同じような言葉を聞いて自分だけではないんだとちょっと安心した。

 

二つ目の発達のことだけど、僕自身自閉症やADHD・アスペルガーといった発達障害の人・またグレーゾーンの人と接した経験があって、彼らに共感することが少なくなかった。今までのこと(主に衝動性・多動性)を振り返ってみると、自分もグレーゾーンなのでは?と最近は思っている。定型発達と発達障害の二つにパキッと分けられる訳ではないし、だからどうしたって話ではあるけど、だからどうしたって話を一つだけ言うと、一つ目と二つ目の話は自分にとって繋がっているなと感じた。

 

つまり、発達上のものなのか何なのか、できることならばなるべく矛盾なく生きたいという「こだわり」があって、そのおかげでこの歳になってゲイとしての生き方に関するブログを書いていたり、今後の身の振り方を考えてこういう講演会に足を運んでいたりするんじゃないか、ということだ。

 

90分の講演が終わり、ホールは拍手で包まれた。そそくさと会場を後にすると外は雨が上がっていて雲間に少し青空が見えていた。実はその場にいることにそこそこ緊張していたはずなんだけど、終わってみて変に解放感があるわけでもなく、またこういう場所に行ってみようかなあとぼんやり考えつつ午後からの仕事に向かった。

 

参加レポートとして客観的な情報を多めに書こうと思ったんだけど、結局最後の方何やら語ってしまいました。笑 シゲせんせーありがとうございました。